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宝暦元年から受け継がれてきた、
伝統の味と、
技と、職人の心意気。

江戸時代に肥後藩主として熊本にはいった加藤清正公は、熊本城下に腕の確かな職人を集めて「新町」を整備しました。いわゆる城下町、といわれる町です。新町は、お殿様のお膝元として城内と位置づけられていました。
山内本店は、その新町に、宝暦元年(1751)「梅屋」という屋号で創業しました。宝暦年の直前に新町は火災に遭っているため、それ以前は不明ですが、本当の創業はそれ以前であると考えられています。
宝暦元年から数えて創業以来二百七十余年、味噌・醤油づくりひとすじに、その時代に合った美味しさと品質を追い求め、最高峰のものづくりをめざしてまいりました。昭和の金融恐慌や戦争、大水害など、幾多の困難を切り抜けながら山内本店は、味噌・醤油蔵としての歴史を重ねてまいりました。昭和6年(1931)には、昭和天皇へお醤油を献上したこともあります。その長い年月を経て、現代に至るまで脈々と受け継がれてきたのは、匠の味と技、そして心意気。つねに最高峰のものづくりをめざして、これからも挑戦し続けます。

名水のふるさと
熊本での味噌・醤油づくり。
地下水かん養にも取り組んでいます。

山内本店の現在の工場は、水どころとして知られる熊本県菊陽町にあります。昭和45年(1970)に、味噌・醤油づくりに欠かせない清らかな水を求めて、現在の地に辿りつきました。山内本店では、味噌・醤油の仕込み水をはじめ、すべての製品に阿蘇外輪山から湧き出る伏流水を、地下約九十メートルから汲み上げて使用しています。おいしい味噌・醤油づくりに欠かせない熊本の伏流水。山内本店の工場がある菊陽町は熊本の地下水を育むとても重要な地域でもあるので、水を育てる活動にも取り組んでいます。平成21年(2009)から毎年、休耕田に水を張ったり、耕作がなされていない田んぼでかん選米を育てるために農家に助成金を出すなど、地下水のかん養に取り組んでいます。

現代の名工 永田富浩が、
味噌・醤油づくりに
注ぎ込む情熱。

平成7年(1995)に味噌職人としては数少ない「現代の名工」(厚生労働大臣認定)の一人に選ばれ、さらにフードマイスターの称号を持つ、山内本店の味を支える職人、永田富造。数々の受賞歴が物語るように、その技術の高さには賞賛の声が多く聞かれます。「最高に美味しい味噌・醤油をつくりたい」。その思いひとつで、伝統の技法だけでなく、固定概念にとらわれず、科学的な側面から新しい取り組みにも挑戦し続けています。その結果誕生したのが、山内本店の看板商品である「まぼろしの味噌」です。原材料選びから麴づくり、桶出しのタイミングまで、長年の経験と科学者の眼によってつくられる味わいは、様々な品評会、鑑評会において評価されています。

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